【前回まで】

対武蔵野戦が続きます。

 

黒田は、追加点を防ごうとしてゴールポストに衝突して頭にケガをします。

 

そして、2対1で武蔵野にリードされたままエスペリオンはハーフタイムに入ります。

 

朝利が冨樫と竹島を責め、エスペリオンは選手同士で言い合いになります。

 

伊達コーチは、朝利に「それは違う」「これがこのチームのベストメンバーだ」と言います。

 

黒田も頭に包帯を巻いて現れ、後半も出場すると言います。

 

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【今回】

ハーフタイム中の控室。

「く、、、黒田! お前後半出るって、、、頭打って血い出してんだぞ! 無茶じゃないか?」

 

黒田「伊達コーチ。後半は守備から立て直さないと駄目です。後半僕はディフェンダー寄りにポジショニングさせてください。センターバック二人をカバーしながらダイレクトサッカーをやります。」

 

 

伊達コーチは黒田の頬に触れます。

 

「良いだろう。頼むぞ黒田。」

 

冨樫「本当に大丈夫かよ、、、いつ倒れるかもわからねえ奴が守備のカバー? 危なっかしくて頼りになるとは思えねえ。」

 

黒田「、、、今から竹島と僕と君とで守備のやり方について具体的な話をしようと思っていた。話したくないならそれでいい。でくの坊みたいに突っ立って試合終わるのを見ててよ。」

 

冨樫「、、、! なんだとてめえ!」

 

黒田「僕は、、、我慢ならない、、、僕の責任でチームが負けるなんてことは、死んでも嫌だ、、、! 僕のプライドが許さない、、、!」

冨樫(なんだ、、、コイツ。あんな切羽詰まった顔をして、、、ウジウジ考えてるように見えたコイツが、、、)

 

冨樫「大したもんだなあ黒田。ユースのプライドってやつも、、、本来なら格下の相手に好き勝手やられたのがよっぽど堪えたと見える。合理的にしか物事を考えないお前がこんなにも、、、そうさせたのもやっぱりプライド。すげえよ。そこまで行くとよ。お前みたいなのを吹っ切れさせるなんて、、、」

 

伊達コーチ「お前はどうなんだ、冨樫?、、、動力などなんでもいい。プライドでもなんでもサッカーは前に進める人間しか残らないぞ。、、、黒田は腹をくくったぞ。お前はどうなんだ、冨樫。」

 

冨樫(、、、俺は、、、こいつはもう、前を向いている。それで、、、今の俺はどうだ。こいつらと相いれねえって、、、サッカーに関係ねえこだわりが残ってるだけじゃねえか、、、!)

 

アシト「俺は、お前達3人に声をかけあってほしい。アイコンタクトをしてほしい。、、、相手になりきって理解しようとしてほしい、、、、成京戦で、朝利と黒田とそれができた時、俺の中でのサッカーが一気に広がった。あれを超える経験はない。未だに俺のベストゲーム。あれができて完璧に連動したお前らなんて、、、俺だって見てえよ。そんなんめちゃくちゃ見てえよ!」

冨樫「うるせえ、、、」

 

伊達コーチ「青井の言うことは当たっている。再確認してほしいのはチャレンジアンドカバーのことだ。サイドバックの守備はチャレンジアンドカバーの連続だ。敵がアタックをかけてきたとき、どちらが取りに行き、どちらが残るか、これを瞬時に判断して決める。それに関しては練習でもやってきたんだからな。冨樫、竹島、二人の間にもルールはあっただろう。だが、活きたコミュニケーション、、、たとえば、声の掛け合いなどが少なすぎる。明確な取り決めをしてもらおう。」

 

黒田「僕も意見を挟ませて竹島。」

 

竹島「わかった。」

 

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黒田「ここで僕らが話すのを黙って聞くのでもいい。」

 

竹島「俺達が一方的に話すぜ。」

 

竹島と黒田は冨樫の前で話を始めます。

 

アシト(冨樫。勝ちてえのはみんな一緒なんだ。わかってくれよ、、、!、、、それにしても、、、本当に珍しい。望さんが、こんな具体的に指示してくれるなんて)

 

伊達コーチの回想。

福田監督「どうするつもりだ、望。お前じゃなきゃ立て直せないぜ。」

 

伊達コーチ「選手に任せたい。闘うのは選手だ、、、選手がフィールドで気づき、話し合い、自分で解決することが理想なんだ。我々は手ほどきをするだけ。それがこの育成、、、ユースという場所なんだ」

 

福田「ティーチングとコーチングの違いって奴だな。コーチングだけで選手を導く。そうだとも望、、、それが理想だ。だけどお前、、、ちょっと、言わなさすぎだなあ。」

 

伊達「選手が育つために、何をすべきなのか悩むばかりだ。私はお前のように強くないからな。福田」

 

福田「選手たちは未熟だ。望。そして俺達も未熟だ。俺達は神様にはなれない。だから、、、もっと肩の力を抜いてやってくれ。言いたいことがあれば言えばいいじゃないか。このチームは望。みんなお前を頼りにしている。監督が慕われているいいチームだ。、、お前のチームだ、望。頼むぜ。」

回想が終わり、選手たちは控室を出て行きます。

 

菅原「よおし、後半だ。逆転するぞ。」

 

「おおお!」

 

アシトは花をみつけます。

 

声をかけようとしたところに福田監督から声をかけられます。

 

福田「アシト。ちょっと耳貸せ」

 

アシト「え?」

 

福田監督はアシトの耳元で何やらささやきます。

「フィニッシャーの位置に自分を持ってこようとするのを、やめろ」

 

 

アシト「な、、、なんでわか、、、」

 

福田「お前の才能は、、、その使い方じゃない」

 

つづく。

 

最後まで読んでいただいてありがとうございました。

 

 

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