多摩体付属戦に勝利し、5連敗をまぬかれたエスペリオンBチーム。   アシトたちは次戦であたる武蔵野の試合を観に向かいます。   橘は古巣の監督に声をかけられ、武蔵野の試合が始まる、というのが前回まででした。     武蔵野と関東総合の試合が始まります。 スポンサードリンク エスペリオンからもアシト、橘、大友、花と観戦に来ています。   金田も鋭い目つきでフィールドに立っています。 ホイッスルが吹かれ、試合が始まりました。   観戦しているアシト「あの監督、すげえと思うぞ、橘。、、、選手のこと、本当によく見てると思う。」   橘は試合前に武蔵野の佐竹監督に言われたことを思い出します。   (苦難を覚悟で行った道、、、ちゃんと苦しんでいるんなら、それが間違ってなかったってことさ。)   大友「確かに、、、中野も言ってたな。この武蔵野ってクラブはJユースに入りたくても入れなかった選手の集まりだって。、、、それが東京都1部で無敗、、、6連勝させるなんて、よっぽどの手腕だぜ。」     アシト(橘のためもあって観に来たけど、本当に、、、一体どんなサッカーするんや? あの監督のもとで、、、見せてもらうぞ!)   佐竹監督は笑顔で試合を見ています。   フィールドでは、関東綜合のボールホルダーに武蔵野の選手が二人向かっています。   関東の選手(武蔵野の奴ら、のっけから二人がかりでプレスかよ。だがここは軽くいなして、、、)   関東の選手は右手にパスを出しますが、武蔵野の選手はすぐにそちらの選手に向かっていきます。   アシト(プレスが早い! ボールホルダーを必ず二人がかりで潰しに行ってる。)   大友(うーん、でもこれは想像の範囲内だな。個人技で差を出せない分、複数で囲んで奪うってことだ。)   武蔵野の選手がさらに中野に声をかけます。   花「うわあ、3人がかり!」   アシト「ハイプレスはわかるけど、ちょっと強引やないか?」   アシト(だってもう、、、あそこ、あんな危険なスペースが)   武蔵野の選手がボールホルダーに集まり、ゴールの左前にスペースが空いています。 関東の選手はそのスペースにボールを蹴ります。   アシト(やっぱり出された、、、)   中野に声をかけていた武蔵野の選手がすぐに次のボールホルダーに向かって走っていきます。   パスが通った時点ではすでに武蔵野の選手が前に来ています。 スポンサードリンク   大友「も、戻るのはや!」(敵がパスに追いつくころには前と後ろで挟み込んだぞ)   アシト(違う!普通に反応してカバーできるスペースじゃなかった。だって、、、パス出す前からあのボランチ、スペースに走りこんで行ってたんだ、、、!)   橘「スペースは空いてたんじゃない。空けてたんだ。、、、プレスで潰す為に、逃げ場のないところにボールを出せたんだよ。わざと。」   武蔵野の選手がボールを奪います。   橘「超ハイプレスサッカーがこのチームの代名詞。ボールホルダーに複数で蜂のように群がって潰す、、、オレがジュニアユースにいたころから徹底してたんだ。」   大友「ハイプレス自体は珍しくないけどよ、、、超ハイプレスってのは、、、、」   橘「昔からの佐竹監督の口癖あるんだ。、、、リスクを冒せ」 橘の回想に入ります。 ジュニアユース時代のミーティングです。   佐竹「お前達は自分が下手なことがわかってるだろ? じゃあ失うものなんかないじゃないか。」   佐竹は、ゴール前に籠城せず、打って出るように言います。   「理由がある。個の力に開きがあるとボールポゼッション(ボール保持率)に差が出てくる。敵が長い時間ボールを持つ。こっちは怖いので普通はゴール前に引いて守る。、、、でもよく考えてみろ。敵はそんな俺たちを怖がるか」   「リスクを冒せ、、、リスクを冒して初めて敵は恐怖を感じる。そのためにはまず、俺たちがリスクをこわがらないことだ。」   回想が終わり、武蔵野戦の観戦に戻ります。   花「なんじゃこりゃ、どうなってるんだ、、、関東綜合、、、ボールはずっと持ってんのに、、、足がとまってるじゃんか。」   アシト(無理もねえ、、、試合始まって20分経つのに、、、武蔵野のプレスの質が全然落ちない)     武蔵野は、敵一人に対して必ず二人以上で潰しにかかり、敵が散らそうとしても次に潰しに行く選手とスペースをケアに行く選手が連動してあっという間に囲んできます。 アシト「、、、迷いがねえ」   大友「でもよ、、、こんな捨て身なハイプレス、、ちょっとでも連携崩れたら即失点だぜ?」   アシト「ハイプレスそれ自体がこのチームの強さじゃねえと思うんだ、、、そうか、、、このチームは、、、」   武蔵野の選手が叫び、金田が走ります。   アシト「自分たちの弱さと向き合ってる、、、この劣る自分たちと向き合って、深く理解して手に入れたサッカー。それができる心の強さ、、、!」   ベンチの佐竹監督「本当に今年は、完成されてきたな。フィールドで自分が何をすべきか10人がちゃんと理解してくれてる。そこにイレギュラーが一人、、、、」   佐竹は金田を見ているようです。 金田はボールを持って背中で相手選手をブロックしています。   そして、振り切ってシュートして決まります。   アシト「俺たちは、このチームに比べたら、迷いと弱さだらけだ、、、一枚岩の強さ、、、今の俺たちにはない、、、!」   つづく。   最後まで読んでいただきありがとうございました。
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