タイムスリップして藤田家に潜入した財前は、学園創立者の藤田金七と曾祖父で初代首相の龍五郎に見つかってしまいます。

 

藤田「君は?」

 

戸惑う財前ですが、女性が話しかけてきます「あら、弟さんも一緒なのね」

 

龍五郎も「はい、弟です」と話しを会わせてくれます。「ご紹介するのを忘れていました」

 

「弟の、ええ、、、」

 

財前「孝史です」「はじめまして」

 

藤田は「顔立ちがそっくりだ」と言って納得します。

 

女性が「お父様、料理が冷めますわ」と言って4人は食堂へ行きます。

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財前は(なぜ龍五郎はとっさに弟ということにしてくれたんだろう)と考えます。

 

藤田から父親がなにをされているのか、と聞かれた龍五郎は「小樽で質店を商っています」と応えます。財前も初めてそれを知ります。

 

そのほかにも龍五郎は父が商売に熱心ではないこと、母がおもに店をしていること、妹がいることなどを話します。

 

藤田は、女性について6番目の子供ので最近経済に興味を持ち始めて困ったことだと話します。名前は久子です。

 

久子は龍五郎に話しかけます。「今後はどんな業界が成長するとお思い?」「私は百貨店や服飾関連に注目しているわ」「女性の洋装はますます活気づいて行くと予想しているの」と言います。

 

これに対して龍五郎は「消費に直結する企業を挙げるところはいかにも素人といった趣ですね」と言います。

 

「玄人は流行を裏で支える繊維業やいずれ国産化されるミシンなどの工業製品の分野に注目するものです」と言いいます。

 

藤田「経済については龍五郎君のほうが一枚上手だ」「しかし会って程なく会話が弾むのは相性がいい証拠かもしれん」

 

財前は(もしかして金七 この二人をくっつけようとしている?)と考えます。(そうなったら僕はどうなるんだろう)とも考えます。すると財前の体の下半身が透明になってきます。(わわわ、なになに?)

 

藤田は龍五郎に昨今の経済情勢についてどう考えているのかを聞きます。

 

龍五郎は日露戦争後の好景気は後退ししばらく不景気は続くでしょうと答えます。

 

「しかし、この状況こそ投資を行う最良の好機」「将来成長が予想される分野の株を積極的に買い進めるように道塾指導部には指示を与えてきました」と言います。

 

藤田は、「誠にただしい」「安く買って高く売る」「投資の基本に忠実に従っている」と応えます。
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今度は龍五郎が藤田に聞きます「ちなみに現在注目している実業家はどなたですか?」

 

藤田は金子直吉氏だと答える。

 

財前は、金子直吉について投資部に入りたての頃勉強させられていました。

 

鈴木商店の大番頭だった金子直吉は、鈴木岩次郎の未亡人ヨネから経営権を委ねられます。樟脳の販売で利益を上げ、その後鈴木商店を世界的総合商社に世界に轟かせる立役者です。

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藤田は、金子について「あれは努力などで作られる人物ではない」「まれにみる生まれながらの天才的事業化といってよろしい」と言います。

 

財前は「いや」と口を挟もうとしてすぐに「なんでもありません」と言います。(タイムスリップしたせいで頭がボーッとしてヘンなこと言ってしまうかも)。

 

藤田は、金子が自らを「質屋大学出身」と言っていると言います。これは質入れになった書物を片っ端から読み漁りほとんどの分野を独学で学んだからだということです。

 

龍五郎「私の父も質草の本を一日中読んでいます」「それを商売に生かすことは全くしませんが」

 

藤田は、金子が日露戦争後の不況で投げ出された事業をどんどん買い取っていて、次の景気高揚期に備えている天性の勝負師だといいます。

 

龍五郎「人の行く裏に道あり花の山」「成功の格言を地で行くひとなのですね」

 

ここで財前がしゃべってしまいます「でも結局、ライブドアみたいになっちゃうんですよねえ」。

 

龍五郎「ライブドアって何のことだ」

 

財前「いやいやいや、なんでもありません」

 

そこでまた財前の下半身は透明になってきます(うわうわ、なんだこれ!)

 

おわり。
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